最初の晩餐
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スクリーン 
1/17 - 1/30(予定)
上映開始日:1/17
上映終了日:スケジュールで確認ください
日本
監督:常盤司郎
染谷将太、戸田恵梨香、窪塚洋介、斉藤由貴、永瀬正敏
オフィシャルサイト
2019「最初の晩餐」製作委員会

最初の晩餐

“通夜ぶるまい”は、かつて親父が作ってくれた、目玉焼きだった・・・。

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構想7年の渾身の脚本には、豪華キャスト陣が結集し、見事なアンサンブルを奏でる。主人公・麟太郎役はヴェネチア国際映画祭で日本人初となるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞した『ヒミズ』(11)を始め、幅広い作品で多彩な顔を演じ分ける実力派・染谷将太。仕事に悩み、家族への持て余した感情を抱きながらも、抑えた表情で演じた。 その姉・美也子役には2019年後期NHK連続テレビ小説「スカーレット」でヒロインを務める戸田恵梨香。ある事件をきっかけに、家族の元を離れ、15年ぶりに姿を見せる兄シュン役にはマーティン・スコセッシ監督の『Silence-沈黙-』(17)の窪塚洋介。さらに円熟味を増したベテラン斉藤由貴、日本映画界を代表する名優・永瀬正敏が、両親役で圧倒的な存在感を見せる。また、新海誠監督の最新アニメ『天気の子』のヒロインの声に抜擢された森七菜や白石晃士監督最新作『地獄少女』(11月15日公開)でメインキャストに抜擢された楽駆を始めとする、若手の瑞々しい演技も注目だ。

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監督と脚本を手掛けるのは、サザンオールスターズのドキュメンタリー映画をはじめとし、コマーシャル、ミュージックビデオなど様々な分野で高く評価される常盤司郎監督。短編映画でも国際的な評価を受けてきた。本作が満を持しての長編映画デビュー作となる。この才能を後押ししようと、『HANA-BI』(98)の撮影・山本英夫らベテラン映画陣がバックアップ。常盤監督のキャストの内面を引き出す粘り強い演出、小津安二郎監督作品を思わせるロー・アングルの構築美。さらには、もう一度“家族になる瞬間”を、通夜から葬式にかけて、たった1日で物語を紡いた構成力には、新たな才能の登場を感じずにはいられない。古くは伊丹十三監督の『お葬式』(84)から、『死ぬまでにしたい10のこと』(03)『エンディングノート』(11)『おみおくりの作法』(13)など終活、生き方への注目が集まる中、新たな〈おみおくりの物語〉が誕生した。

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独立して2年目となるカメラマン、東麟太郎(染谷将太)は、姉の美也子(戸田恵梨香)とともに薄暗い病院の食堂で、麺がのびきったラーメンを食べている。

「親父が死んだ……。65歳になる直前の、夏至の日の明け方だった」

久しぶりに故郷に帰ってきた麟太郎は病室で亡き父・日登志(永瀬正敏)と対面し、葬儀の準備をしながら、ありし日の家族を思い出す。通夜の準備が進む実家の縁側で、麟太郎がつまらなそうにタバコを吸っていると、居間では、ちょっとした騒動が起きていた。通夜ぶるまいの弁当を、母・アキコ(斉藤由貴)が勝手にキャンセルしていたのだ。なにもないテーブルを見つめて戸惑う親戚たち。母は自分で作るという。それが父の遺言だ、と。やがて最初の料理が運ばれてくると、通夜の席はまた、ざわつき出した。母が盆で運んできた料理は目玉焼きだった。

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戸惑いながらも、箸をつける麟太郎。目玉焼きの裏面を摘む。ハムにしてはやけに薄く、カリカリしている。

「これ、親父が初めて作ってくれた、料理です」