ココ・シャネル 時代と闘った女
Les guerres de Coco Chanel
G
フランス
ジャン・ロリターノ
ココ・シャネル、エドモンド・シャルル=ルー、マルセル・ヘードリッヒ、ポール・モラン
オフィシャルサイト
Slow Production, Arte France


ココ・シャネル 時代と闘った女

10代後半から20代にかけて、(自分で買えるわけでもないのに)シャネルやグッチなどのハイファッションに憧れお店や雑誌を眺めていた頃、シャネルの伝記を読んだ記憶があります。愛人してたとか、帽子屋さん持ったとか、ナチの将校ともつるんでたとか、シャネルの人生を断片的に覚えてはいたけど、今回ちゃんと改めてドキュメンタリー映像で観ると、イメージが変わったものもありました。



ちょっと前にオドレイ・トトゥが演じた『ココ・アヴァン・シャネル』を観たので、彼女の成人してからお店を持つくらいまでの話はわかっていたけど、第二次世界大戦中の話など、すっかり忘れていたのでちょっと(いや、かなり)びっくりしましたし、女性労働者に対しての態度は「窮屈な女性を服で解放した」人なのに、、、ちょっと考えてしまいますね。それにしても、シャネルが亡くなって今年でちょうど50年経つということで、私が生まれた時にはもうこの世にいかった人だとは(なぜだか)思っていませんでした。



恋多き女だけど孤独で、強いけど弱くて。才能溢れる女性だけれどきっと何か足りないものがあって、それを補おうと闘い続ける。たくさん恋愛したけど、結局誰とも結婚してなくて。商才があるというのか、がめついというのか、成功への執着や目的のためには手段を選ばない手法も彼女の才能のひとつなのでしょうか。偏屈で頑固そうな晩年のシャネルが話している映像だけでなく、シャネルが過ごしたと言われる(でも実際は違う)修道院の古い映像や、当時のシャネルの写真をふんだんに使い、かなりじっくりとシャネルとシャネルの生きた時代の様子がわかります。素晴らしいドキュメンタリーなので、ぜひ劇場にてご覧ください。