かそけきサンカヨウ
G
日本
今泉力哉
志田彩良、井浦新、鈴鹿央士、中井友望
オフィシャルサイト
2020 映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会

かそけきサンカヨウ

作家・窪 美澄×監督・今泉力哉 恋愛映画の旗手、今泉力哉が描く現代の「父と娘」、そして「家族」の姿



人気作家の窪美澄が2014年に発表した短編集の中の一篇「かそけきサンカヨウ」の映画化を切望し、メガホンをとったのは『愛がなんだ』(2019)のヒット以降数々の良作を手がけ、その動向に注目が集まる今泉力哉監督。幼い頃に母と別れ、早くに大人にならざるを得なかった少女・陽の成長を、父や新しい家族との間に生まれる確執と交流、そして同級生・陸との“淡い恋愛感情”を交えつつ、やさしい物語として織り上げた。



陽を演じるのは志田彩良。今泉監督とは3度目の顔合わせ。一見大人びて見えても複雑な心境を持つ少女の心を丁寧に積み重ねつつ、肌ざわりをリアルに体現している。時には対等に、時には優しく娘を見守る父・直を演じるのは日本映画界に欠かせない俳優・井浦新。陽が淡い恋心を抱く陸に、「ドラゴン桜」で志田と共演した鈴鹿央士。さらに陽の産みの親役に石田ひかり、父の再婚相手で陽の新しい母親役に菊池亜希子、陸の母役を西田尚美、祖母役を梅沢昌代と実力派俳優が脇を固める。



雨に濡れると花びらが半透明になるサンカヨウのように、誰かとかかわる中で時に傷付きながらも新たな自分を見出し、輝いていく。ささやかだけれど感情が動き、変化していく様を色合い豊かに伝える―そんな味わい深い映画が誕生した。

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