千夜、一夜
G
日本
久保田直
田中裕子、尾野真千子、安藤政信、白石加代子
オフィシャルサイト
2022 映画「千夜、一夜」製作委員会


千夜、一夜

最愛の人の帰りを「待つ女」たち。それぞれの人生が交差していく 複雑な人間の感情と本質を鋭く炙りだした人間ドラマの新たなる傑作。



北の離島の美しい港町。登美子の夫が突然姿を消してから30年の時が経った。彼はなぜいなくなったのか。生きているのかどうか、それすらわからない。漁師の春男が登美子に想いを寄せ続けるも、彼女は愛する人とのささやかな思い出を抱きしめながら、その帰りをずっと待っている。そんな登美子のもとに、2年前に失踪した夫を探す奈美が現れる。彼女は自分のなかで折り合いをつけ、前に進むために、夫が「いなくなった理由」を探していた。ある日、登美子は街中で偶然、失踪した奈美の夫・洋司を見かけて…。



ある日突然、最愛の人がいなくなる。残された者は幾度も「なぜ」を問い、幾夜も悲しみに沈む夜を過ごす。狂おしい日々を背負いながらも「待つ女」のもとに現れる、もうひとりの「待つ女」。そして、「戻ってきた男」――。北の離島でそれぞれの人生が交差し、登美子の日常は静かに、確実に波打っていく…。人はどれだけ愛した人のことを解っているのか。教義だけでは説明しきれない複雑な人間の感情と本質を鋭く炙りだし、観る者の心を様々に揺さぶる人間ドラマの新たなる傑作が誕生した。



年間約8万人 。それは日本全国の警察に届けられる行方不明者の数。

ドキュメンタリー出身監督が「失踪者リスト」から着想を得て、8年もの歳月をかけて完成に至る。 日本では年間約8万人が人知れず消え、そして今もどこかで誰かを待ち続ける人がいる。そこにはいったいどんな物語が隠されているのか。その事象に興味を持ったドキュメンタリー出身の久保田直監督が映画化。久保田監督はギャラクシー大賞をはじめ数々の受賞歴を持ち、劇映画デビュー作の『家路(14)がベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品の快挙を成し遂げるなど、国際的な評価を積み上げてきた。脚本は青木研次によるオリジナル。田中裕子とは、映画『いつか読書する日』(05)、『家路』、ドラマ「この街の命に」(16/WOWOW)以来4度目、久保田直監督とは、映画『家路』以来2度目のタッグとなる。