ジェーンとシャルロット
スノッブでアヴァンギャルド、フレンチポップのレジェンドのセルジュ・ゲンズブールのパートナー、娘という得意な環境下で家族の形を築いてきたふたりの女性。
彼女たちはセレブレティの母と娘ということ以上に、1960−70代と1980-90年代、ふたつの時代をセンセーショナルに彩ったシネマ&ファッションアイコンでもあった。
シャルロットが監督デビューを果たした『ジェーンとシャルロット』は、母ジェーンがこれまで誰にも語ることのなかった娘たちへの想い、パブリックイメージとの間で感じた苦悩や後悔、最愛の娘ケイトを自死で失って以降の深い悲しみを、ふたりの間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出した貴重なドキュメンタリー。
誰にも踏み込めなかった母と娘の事実の姿が、感動的に綴られている。
2018年、東京。シャルロット・ゲンズブールは、母であるジェーン・バーキンを見つける撮影を開始した。これまで他者を前にした時に付き纏う遠慮のような感情が、母と娘の関係を歪なものにしてきた。
自分たちの意思とは関係ないところで、距離を感じていた母娘。ジェーンがセルジュの元を離れて家を出て行った後、父のもとで成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあったのだ。
2人の異父姉妹のこと、次女である自分より長女ケイトを愛していたのではという疑念、公人であり母でもあり女でもある彼女の半生とは、一体どんなものだったのか。
シャルロットはカメラのレンズを通して、初めて母親の真実と向き合うことになる。
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