ビデオドローム4Kディレクターズカット版
鬼才デビッド・クローネンバーグが1982年に発表した「ビデオドローム」のディレクターズカット版。見る者を狂気の世界に陥れる殺人映像に魅入られた男の顛末を描いたSFホラー。製作から40年を記念して、上映時間89分のディレクターズカット、初の4Kデジタルレストア版で公開。
暴力やポルノが売り物のケーブルテレビ局を経営するマックスは、ある日、部下が偶然に傍受した電波から「ビデオドローム」という番組の存在を知る。その番組には、拷問や殺人といった過激な場面が生々しく映し出されていた。やがて「ビデオドローム」は見た者の脳に腫瘍を生じさせ、幻覚を見せるものであることがわかり、「ビデオドローム」に支配されたマックスの世界も均衡を失っていく。
主人公マックスを「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」などで知られるジェームズ・ウッズが演じた。生き物のように脈打つブラウン管テレビの画面や機械と混じり合う肉体など、名アーティストのリック・ベイカーが手がけた特殊メイクも見どころ
映画.comより
<DAVID CRONENBERG>プロファイル
1943年3月15日、カナダのトロントで生まれる。少年時代から文学に興味を抱きSFファンタジー小説を執筆、1963年トロント大学理工学部に入学後、英語英米文学科へ転科。その後、映画制作に興味を抱き『シーバース/人喰い生物の島』('75)で長編劇映画デビュー。1980年『スキャナーズ』が高く評価され、続く『ビデオドローム』('82)、『ザ・フライ』('86)、『戰慄の絆』('88)で<ボディ・ホラーの名匠>として人気を不動のものにする。2005年に発表された『ヒストリー・オブ・バイオレンス』では、カンヌ国際映画祭でパルムドールにノミネート。アカデミー賞では2部門にノミネート。近年では『Crimes of the Future』('22)や、ヴァンサン・カッセル主演の最新作『The Shrouds』の情報が発表されるなど活躍はとどまることを知らない。
独自の美学に貫かれたその戰慄的な映像、肉体や精神の変容への考察──。我々を永遠に驚かせ、好奇心を駆り立てて、別天地の地平までをも誘うデヴィッド・クローネンバーグの世界をご堪能あれ。
【テアトルクラシックス】
誰もが知る過去の名作や、あまり知られることのなかった隠れた傑作を、東京テアトルがセレクションするスペシャル・プログラム。往年の映画ファンには再びスクリーンで名作を鑑賞する感動と高い満足を、これまで名作に触れてこなかった若い世代にはクラシック映画の素晴らしさをお届けします。洋画メジャースタジオのアーカイブを数多く管理するParkCircus社の提供で、テアトル独自の目線で過去の名作から作品を選定。
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