葬送のカーネーション
Cloves & Carnations
G
トルコ・ベルギー合作
ベキル・ビュルビュル
シャム・シェリット・ゼイダン、デミル・パルスジャン、バハドゥル・エフェ、タシン・ラーレ
オフィシャルサイト
FilmCode


葬送のカーネーション

圧倒的な映像が静かに問いかける、現代トルコ映画の到達点。リアリズムと虚構(ファンタジー)が交差する、現存社会の新しい寓話



アッバス・キアロスタミ、アスガル・ファルハーディーなどイランの監督たちは言うに及ばず、目が離せない近年の中東映画。



トルコではユルマズ・ギュネイの後、ヌリ・ビルゲ・ジェイランが現れ、その次世代の才能と言われているのが、このベキル・ビュルビュル監督。小津安二郎を敬愛し、作品のワールドプレミアに東京国際映画祭を選んだ本作は、その後世界中の映画祭を回り、グランプリ、審査員特別賞など数々の賞賛に輝いている。



<ストーリー>

荒涼とした冬景色のトルコ南東部。 年老いたムサは、亡き妻の遺体を故郷の地に埋葬するという約束を守るため、棺とともに旅をしている。 紛争の続く場所へ帰りたくない孫娘のハリメだったが、親を亡くし、仕方なく一緒に歩いている。 亡き妻とともに故郷への帰還を渇望するムサ。旅で出会う様々な人たちから、まるで神の啓示のような“生きる言葉” を授かりながら進んでゆく。 国境、生と死、過去と未来、自己と他者、棺をかつぐ祖父と孫娘の心の融和。 トルコから届いた3人のおとぎ話は、境界線の先に小さな光を灯す。