ミツバチと私
20.000 especies de abejas
G
スペイン
エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン
ソフィア・オテロ、パトリシア・ロペス・アルナイス 、アネ・ガバラン 、イツィアル・ラスカノ
オフィシャルサイト
2023 GARIZA FILMS INICIA FILMS SIRIMIRI FILMS ESPECIES DE ABEJAS AIE


ミツバチと私

第73回ベルリン国際映画祭銀熊賞 史上最年少で最優秀主演俳優賞受嘗!

“自然な演技が素晴らしい”と世界が賞賛 ソフィア・オテロから目が離せない



主演ソフィア・オテロの演技が絶賛され、第73回ベルリン国際映画祭において、当時9歳にして史上最年少で最優秀主演俳優賞受賞の快挙を成し遂げた話題作。ベルリン国際映画祭は2020年に男優賞・女優賞の廃止を発表。翌年から性的区別のない主演俳優賞、助演俳優賞が新設され、まさにそれを体現する形での受賞となった。オテロ演じるココは、子どもが抱える孤独や不安を清らかに表現し、同じスペイン映画の名作『ミツバチのささやき』(73)のアナ・トレントを髣髴とさせる。



トランスジェンダーというテーマだけでなく、母、祖母ら3世代の視点を交えて、「家族との関係が、自分探しの旅にどう影響するのかを探りたかった」と語るエスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督の長編デビュー作。自分の性別に思い悩む子どもに、周囲はどう接したらよいのか葛藤する家族の視点も織り込まれており、それぞれの考え方で人生を生き抜く姿を描く。本作でベルリン国際映画祭銀熊賞に加え、ギルド映画賞をW受賞。第26回マラガ・スペイン映画祭でも最優秀スペイン映画賞を受賞するなど世界各国から注目を集めている。子どもが戸惑いながら本当の自分を認め、目覚めていく様子を、スペイン・バスク地方の緑豊かな美しい景色とともに、自然光のみで撮影した美しい映像も必見。



夏のバカンスでフランスからスペインにやってきたある家族。 母アネの子どものココ(バスク地方では“坊や(坊主)”を意味する)は、男性的な名前“アイトール”と呼ばれること(※1) に抵抗感を示すなど、自身の性をめぐって(※2) 周囲からの扱いに困惑し、悩み心を閉ざしていた。 叔母が営む養蜂場でミツバチの生態を知ったココは、ハチやバスク地方の豊かな自然に触れることで心をほどいていく。 ある日、自分の信仰を貫いた聖ルチアのことを知り、ココもそのように生きたいという思いが強くなっていくのだが……。

※1 自分の名前を変更したトランスジェンダーやノンバイナリー、ジェンダークィアといった人々について、他者が話したり、本人に呼びかけたりするとき、出生時につけられた名前を使うことをデッドネーミングと言います。一般的に、名前からその人のジェンダーが推測される習慣があります。本作で主人公のココは、男性的な名前・あだ名で「呼ばないでほしい」と訴えますが、呼んでほしい名前が定まらなくても、性別違和を訴える相手が傷つかないよう配慮するのが望ましいでしょう。

※2 子どもに限らず、性別違和を抱いたり訴えたりする場合、トランスジェンダーだけでなく、ジェンダー・ノンコンフォーミングである場合もあります。これは、本人が認識しているジェンダー・アイデンティティやジェンダー表現(髪の毛長さ、服装、振る舞いなど)が、社会から期待されている「女らしい」「男らしい」といった規範が一致しない状態を指します。ジェンダー・ノンコンフォーミングの人には、トランスだけでなく、出生時に割り当てられた性別から移行しないシスジェンダーにも存在します。