スポットライトを当ててくれ!
やりたいという気持ちだけで、映画撮っちゃいけないんですか!?
真っすぐに生きること、ぶつかりあうこと、傷つくこと、そして、成長すること。 今も昔も、映画は人生の縮図である。
四半世紀もの間、酸いも甘いも味わい、天国も地獄も垣間見てきた高明監督が、映画人生を賭けて臨んだ作品、それが「スポットライトを当ててくれ!」である。
物語の進行とともに、登場人物たちは高明監督自身が乗り移ったかのように、もがき苦しみながら映画に向き合い、そして、浄化されていく。 さらに、本作には監督のノウハウや経験が散りばめられ、笑いや涙、アクションやミステリーもあり、映画好きによる映画好きのための〈原点回帰ムービー〉ともなっている。
なぜ映画をつくるのか、なぜ映画を観るのか……、決して押し付けではなく、自ずと気づかされる力がこの作品にはある。 愚直なまでに映画愛が溢れる〈人情活劇〉・・・映画好きには見逃してほしくない作品が、今、誕生した。
<ストーリー>
映画プロデュ―サーの渡辺光一(45)は、映画の内容で揉めて、業界大手事務所の会長を激昂させて干されてしまう。八方塞がりの渡辺の前に三千万もの現金を持った鈴木愛(メイ)(18)が現れる。彼女の依頼は「亡くなった兄のために映画を作ってほしい」ということだった。
素人の依頼で面倒だと思いながらも、渡辺は現金に目が眩む。監督の清水のぼる(37)と舞台女優の小池京子(35)を巻き込み、四人で海辺の街にロケハンに向かう。
道中、金銭にルーズだが正直者の清水、自分の夢を実現するため汚れ仕事も厭わない京子、そして、何やら秘密を抱えたメイ…それぞれの弱みや強みがあぶり出され、互いに傷つけ合いながらも四人の絆は深まっていくのだった。
渡辺は作品づくりに真っすぐなメイと接するうちに “映画を作る意味” を深く考えるようになる。映画製作をはじめた頃の情熱を忘れて、妥協する事が当たり前になってはいないか。自覚がないままに創造性と生産性のバランスを取っていないか。この旅で、清水も京子も表現者としての人生を見つめ直しはじめる。
果たして、メイの映画は完成するのか……? そして、メイの秘密とは……?
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