その鼓動に耳をあてよ
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日本
足立拓朗
オフィシャルサイト
東海テレビ放送


その鼓動に耳をあてよ

救命救急の砦で、いま何が起こっているのか?観る者を近未来のカオスへと放り込む迫真のドキュメント



全国屈指の荷揚げ量を誇る名古屋港から北へ3km地点にある名古屋掖済会(えきさいかい)病院。そのER(救命救急センター)は、救急車の受け入れ台数が年間1万台と愛知県内随一だ。24時間365日、さまざまな患者が運び込まれてくる。耳の中に虫がいると泣き叫ぶ子ども、脚に釘が刺さった大工職人、自死を図った人…。“断らない救急”をモットーに身寄りのないお年寄りから生活困窮者まで誰でも受け入れる。医師は言う。「救急で何でも診るの“何でも”には、社会的な問題も含まれる」と。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックで、救急車は連日過去最多を更新。他の病院に断られた患者が押し寄せ、みるみるベッドが埋まっていく…。



かつてない窮地に立たされたERのありのままを映し出すのは東海テレビのクルー。監督は本作が映画初挑戦の足立拓朗。プロデュースを手がけたのは『ヤクザと憲法』『さよならテレビ』の阿武野勝彦と圡方宏史。医師たちは、ERの仕事を“究極の社会奉仕”と捉え、日々全力を尽くしている。一方で、外科や内科のように大学病院に支えられた医局制度がない救急科を志望する医師は少ない。ナレーションを排した映像が、映画を観る私たちを地域医療の近未来のカオスへと放り込む。



名古屋掖済会(えきさいかい)病院について

1948年11月、愛知県名古屋市中川区に開院。名古屋港から3kmに位置し、開院当初から洋上救急をはじめ救急医療に注力してきた。当時の診療科は内科と外科のみで、病床数は30床であった。1961年に救急センターを付設した本館が完成。高度経済成長期に入り急増した交通事故や工場での作業事故による救急患者に対応するため、1978年に東海地方で初めてのER(救命救急センター)を開設。現在では診療科36科、病床数602床を有し、救急車の受け入れ台数は年間1万台と、愛知県内随一の規模となった。救急医15人、看護師・救命士30人が在籍するERは「断らない救急」を掲げ、24時間365日、風邪などの軽症患者から心肺停止の重症患者まで、すべての初期診療を行っている。
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