リバーズ・エッジ
繰り返されるリアルなセックスと暴力、日常を生きることの違和感といった、若者たちの心の揺らぎを描いてきた岡崎京子。 雑誌「CUTiE」で1993~94年にかけて連載された彼女の代表作「リバーズ・エッジ」は、 若者たちのどうしようもない欲望と孤独や生きることにもがく姿を鮮烈に描き出し、今なお青春漫画の金字塔として時代、世代を超えて熱狂的な支持を集める。 その伝説的名作の発表から20年以上の時を経てついに、豪華キャスト&スタッフのもとに映画化される!
自由に生きようとする女子高生・若草ハルナを演じるのは、圧倒的な存在感と演技力で、20代の女優の中で唯一無二の光を放つ二階堂ふみ。 日本アカデミー賞優秀主演女優賞(『私の男』(14))を始め、数々の映画賞に輝いている。 執拗なイジメに遭い、河原の死体を心の拠り所にしているゲイの山田役には、吉沢亮。 『オオカミ少女と黒王子』(16)、『銀魂』(17)と話題の映画への出演が続く吉沢亮が、ミステリアスな役柄を好演し、新たな魅力を開花させている。 そして、死体の存在を共有する後輩でモデルの吉川こずえ役に、次世代のスタイルアイコンとして 人気急上昇中、 ファッションモデルとして活躍するSUMIRE。横暴でありながら、心に隙間を抱えるハルナの恋人・観音崎役にモデルとして活躍しながらも、 俳優としての階段を駆け上がっている上杉柊平。さらに山田への異常な愛を加速させる田島カンナ役にドラマ、映画と次々に活躍の幅を広げ、 役によってその表情を変える森川葵と、これからの日本映画の新時代を担っていく華やかな若手俳優たちが集結。 衝撃的な岡崎ワールドに体当たりで飛び込み、迫真の演技でリアルな「生」をスクリーンに叩きつけた。
監督は、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)、『ナラタージュ』(17)など恋愛映画の大作を手掛ける傍ら、 『GO』(01)をはじめ、『パレード』(10)、『ピンクとグレー』(16)といった、若者たちの感情やゆらぎ、ひずみを浮き彫りにする青春映画も多く生み出してきた行定勲。 「漫画の映画化を避けてきた」という行定監督だが、原作に深く魅了され、オリジナルの仕掛けを加えることで新しい岡崎ワールドを生み出した。 こうした行定監督の挑戦を実現するにあたり、脚本に劇作家・演出家であり『アズミ・ハルコは行方不明』(16)を手がけた瀬戸山美咲が、 プロデューサーに『ピンクとグレー』(16)、『ナラタージュ』(17)などで、長年行定監督とタッグを組んできた小川真司が脇を固め、衝撃的な新世代の青春群像劇が誕生した。 本作を飾る主題歌は、原作者の岡崎京子と長年公私ともに深い絆を持つ盟友・小沢健二が書き下ろし、ひとつの青春の終わりと再生を暖かな希望の光で包み込んでいる。 また、これには二階堂ふみと吉沢亮が参加しており、この夢のコラボレーションに大きな話題が集まるだろう。
閉ざされた学校の淀んだ日常の中で、それぞれが爆発寸前の何かを膨らませている。不器用に生きる“あなた”だったかもしれない若者たちを浮き彫りにしながら、物語は大胆に加速していく――。
<ストーリー>
若草ハルナは、彼氏の観音崎がいじめる山田を助けたことをきっかけに、夜の河原へ誘われ、放置された<死体>を目にする。「これを見ると勇気が出るんだ」と言う山田に絶句するハルナ。
さらに、宝物として死体を共有しているという後輩でモデルのこずえが現れ、3人は友情とは違う歪んだ絆で結ばれていく。
ゲイであることを隠し街では売春をする山田、そんな山田に過激な愛情を募らせるカンナ、暴力の衝動を押さえられない観音崎、大量の食糧を口にしては吐くこずえ、観音崎と体の関係を重ねるハルナの友人ルミ。閉ざされた学校の淀んだ日常の中で、それぞれが爆発寸前の何かを膨らませていた。
そんなある日、ハルナは新しい死体を見つけたとの報せを山田から受ける・・・。
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