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刈谷日劇について
1954年に洋画専門映画館として開業し、1971年5月に移転、2012年からは単館系ミニシアターとして営業しています。いろんなジャンルの映画を上映していきたいと思っています。
パキスタンとインドとバングラデシュは、18世紀末からは一つの国(イギリス領インド帝国)でした。
この地域の最初に知られている文明は、紀元前2600年くらいから栄えたインダス文明です。インダス川沿いにいくつもの遺跡が残されていて、モヘンジョ・ダロは現在のパキスタンのシンド州、ハラッパーは現在のパキスタンのパンジャブ州にあります。
その後いろいろな文明が台頭し衰退し、紀元前1000年頃よりガンジス文明が形成され、この時期に王国の1つだったガンダーラーは現在のアフガニスタンの元となります。その後、バラモン教(古代ヒンドゥー教)、ジャイナ教、仏教などが誕生し、古代インドのいろいろな王朝が栄えます。この辺りのことはインドのヴェーダと呼ばれる書に残されており、その中のウパニシャッド(奥義書)は哲学的なことが書かれており、インド哲学の源となっています。
紀元前4世紀頃から続いたマウリヤ朝が滅亡すると、1世紀頃からプルシャプラ(現パキスタンのペシャーワル)を都としてクシャーナ朝が栄えました。その後、サータヴァーハナ朝、グプタ朝、プラティハーラ朝、チャンデーラ朝など多くの王朝が栄えては滅び、10世紀後半からムスリム王朝が栄え(スルターン朝)、イスラム教が普及していきます。南インドでは14世紀前半から17世紀半ばにかけてヒンドゥー王朝が繁栄しました。
1526年から1858年までは、アフガニスタン、パキスタン、北インドはムガル帝国として統一されます。有名なタージ・マハルはこの頃の建築物です。また、ヒンディー語にアラビア語やペルシア語が混ざったウルドゥー語(現在のパキスタンの国語)が成立したのもこの頃とされます。
17世紀になるとヨーロッパがアジアに進出してきて、植民地化が始まり、18世紀後半にイギリスがインドを支配するようになります。イギリスのインド植民地化は1858年から1947年まで続きました。第二次世界大戦が終わったあと、イギリスは植民地を手放す形で、インドは独立することとなりますが、インド内のヒンドゥー教徒とモスリム(イスラム教徒)が統合できず、ヒンドゥー教徒が多い地域がインドとして独立し、ムスリムが多い地域(現在のパキスタンとバングラデッシュ)がパキスタンとして独立しました。
独立の際、カシミール地方では、藩王(ヒンドゥー教徒の呼び名でマハラジャ、ムスリムの呼び方でナワーブやワーリー)がヒンドゥー教徒で、多くの住民がムスリムだったことから、パキスタン、インドの両国が武力介入し、第一次インド・パキスタン戦争が起きます。紛争の結果カシミール地方の半分以上がインド領となりました。
カシミールの東側の国境は中国と接しており、そのため中国とも国境紛争が起こり、これが1959年から1962年の中国・インド戦争となります。中国はパキスタンを支援していたこともあり、再度パキスタンとも不穏な状態となり、1965年再度カシミール地方での紛争が始まり、インドとパキスタンの両国にまたがっていたパンジャブ地方にも火種は飛び、第二次インド・パキスタン戦争が勃発しました。
第三次インド・パキスタン戦争は、東パキスタン(現バングラデシュ)が西パキスタンから独立するために起きたバングラデシュ独立戦争に介入したことから、始まりました。ここにある地図上でインドを挟んで濃いピンクの色の2つの地域は、イギリスから独立する際に「パキスタン」として独立したのですが、同じ国でも距離が離れており、信仰している宗教は一緒でも元々の文化や言語が違っていて、衝突が絶えなかったことから1971年に始まりました。インドの介入によりインド・パキスタン戦争となり、インド側が有利となったため、バングラデッシュが独立。
インドは中国との戦争以降核兵器の開発を行い1974年に初の核実験を行い、対するパキスタンも1998年に初の核実験を行います。パキスタンとの対立はその後も続き1995年、1999年にも軍事衝突が起こっているほか、数多くのテロやカシミールでの緊張状態が続いています。
そのような中で起きたパキスタン人と思われるテロリストによって起きた2008年のムンバイ同時多発テロは、第三次インド・パキスタン戦争の勃発の危機とされました。(関連映画『ホテル・ムンバイ』)
隣国同士の長く続く対立ですが、やはりインドの方が大国だし、ロシアの脅威に対抗するためにパキスタンを支援してきたアメリカとの関係が2001年から変わり、苦労を強いられているパキスタン。カシミールでの自爆テロやデリーの国会議事堂への攻撃などで対抗しています。今年2019年2月には、インド政府はパキスタンのイスラム過激派の拠点の一つを空爆して300人余りが死亡したと伝えられています。このような状況なので、二国間の行き来は簡単ではありません。(関連映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』)
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