盲目のメロディ〜インド式殺人狂騒曲〜
Andhadhun
G
スクリーン 
12/20 - 1/9 (予定)
上映開始日:12/20
上映終了日:スケジュールで確認ください
インド
監督:シュリラーム・ラガバン
アユシュマン・クラナ、タブー、ラディカ・アプテ、アニル・ダワン
オフィシャルサイト
Viacom 18 Motion Pictures ©Eros international all rights reserved

盲目のメロディ〜インド式殺人狂騒曲〜

最初にお伝えします。悪人が出てくる映画は観たくないわ、という人以外は騙されたと思って観てください。インド映画をこれまで敬遠していた方にもお伝えします。騙されたと思って観てください。映画はインドの最大の娯楽なんです。インド人、真剣に娯楽を追求しているんです。

そう、インド映画といえば、基本は歌って踊って、ストーリーはベタにベタベタ、分かりやすい展開で期待通りに進むのでハラハラしても安心して観ることができるのが王道です。王道なインド映画の欠点といえば、設定の深みに欠け、ちょっと雑(大味)というところでしょうか。なので、インド映画をご覧になる場合、繊細な深みは求めず、素直にベタに乗るとおもしろいし、泣けるところはちゃんと泣ける落としどろこがあります。

当館で今年インド映画をご覧になった方はご存知だと思いますが、そんなインド映画、、、、、最近は変わりつつあります。今回ご紹介する『盲目のメロディ 〜インド式殺人狂騒曲〜』は、歌うシーンはありますが、踊るシーンはありません。「踊らないけど大ヒット!予測不能なブラックコメディに全インドが喝采!騒然!ブッ飛んだ!」というコピー、素直にうなづけます。ベタベタわかりやすいどころか、次から次へとまぁ予想のつかない展開。先が見えないサスペンスはハリウッドにもありますが、なんというか、ハリウッドとは違う路線でやってくるので、え、そうくるか! 恐るべし、インド映画、となることでしょう。

image

サスペンスなのにコメディ(かなりブラックだけど)。長いんだけど、長いだけあって、途中に忘れてた話がやってきたり、ハチャメチャっぷりが最高。すっかりごっそりもっていかれて、着地点が想像の斜め上で、最後の最後で、そうきたか! 恐るべし、インド映画。

あらすじ、知らない方は読んじゃダメですよ。できれば予告も観ないでください。もう一度言いますが、騙されたと思って観てください。マジで騙されますから。そして、観終わった後は大満足して頂けることでしょう。もしかしたら、もう1回観たいと思われるかもしれないくらいです。

「盲目のピアニスト」の話なので、(特に序盤は)音が効果的に使用されています。ウサギを追うシーン、包丁で野菜を切る音、BGM、昔の映画の歌謡曲、インドの古典音楽シタールの音、録音された会話、そしてピアノの曲は主人公の心境を表現していて素晴らしい!

image

主人公のアーカーシュを演じたアーユシュマーン・クラーナー、本作品中のピアノの演奏や歌は代役ではなく本人です。本作品の出演が決まってから、毎日何時間もピアノの練習をして、盲学校を訪ねて盲目の人たちと接したり、目隠しして生活したりして、アーカーシュという役をリアルにしていったそうです。舞台となっているのは、インドのプネー。大都市ムンバイから3時間くらいのところにあり、高地なので暑い南インドの避暑地としても有名なところで、治安も良く、大学や研究所が多く知的な街のようです。(名門のプネー大学は、名古屋大学と姉妹校!)

最後にもう一度言います。インド映画とかあまり興味ないのよねぇと思っている方も、ぜひ一度ご覧になってください。今年、インド映画が大好きになってしまった方は、どうぞご安心ください。刈谷日劇では、2020年も選りすぐって不思議な魅力が満載のインド映画をご紹介していく予定です。

image

余談ですが、本作品中に宝くじ売りのおばさんの腕のにあるシヴァ神のタトゥーの話が出てきます。第三の眼があるシヴァ神に関しては、こちら(世界一周「インド」)をご覧ください。

本作品中は踊りませんが、この映画の曲のミュージックビデオでは踊っています。

最後に「この映画は短編映画『ピアノ調律師』にインスパイアされました」と出てきますが、インドの短編映画かと思っていたら、フランス映画でした。L'accordeur The Piano Tuner(英語の字幕つき) 

下記、ネタばれ内容ですので、映画を観終わって、「????」となった方、お読みください。最後に疑問を感じなかった方、同じ結論なのかお確かめください。(初見の方の目に触れないように、空白の下から始まります。下の方までスクロールしてお読みください。)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

うさぎにはご用心! そして、人生は、Liver(肝臓/生存者)次第だ


うさぎ、出番は少ないですが、かなり重要ですよね。最初にウサギが出てきたことを、すーーーーーっかり忘れていたところに、再登場。しかも、すばらしいひっくり返し方してくれちゃって。そこからの終盤は、なるほどなるほど、、、うさぎに救われて杖にもうさぎのモチーフ使うよね、そうだよね、なるほどなるほど、、、で、ラストのラストで、そうきたか! 見えてるんかい! ですよね? でも、見えてたってことは、あれ? いつから見えてたの? あれ、う、うさぎ、、、見えてたってどういうこと? と、すごい疑問が湧き出でてきます。

盲目なのに、うさぎが見えたっていう話はありえないし、2人の死体を放置してムンバイに行って、どうやってロンドンに来れたのか、缶を蹴ったってことは角膜移植したということなのか、それならどうやってそんなお金を用意したのか。もしかしたら、目が見えなかったというのが嘘なのか。そういう深いところは作り手もあまり追求してないインド映画特有の雑なところなのか、観客もどこかで騙されているのか、という観終わっても騙されループに入ってしまうという、、、、恐るべし、インド映画っぷり。

image

ここから先の答えあわせは、刈谷日劇で上映が始まってから記載します。お楽しみに!

雑で大味どころか、深いです。いや、マジで、恐るべし、インド映画。

刈谷日劇では、2020年も選りすぐって不思議な魅力が満載のインド映画をご紹介していく予定です。