【IMW】浄め
Shuddhi
PG12
スクリーン2
13:10 - 15:10
上映終了日:11/5
インド
アーダルシュ. H. イーシュワラッパ
ニウェーディタ、ローレン・スパルターノ
オフィシャルサイト


【IMW】浄め

3作目なので3番目にいい作品というのではなく、連休がある週に上映して、普段インド映画を観ない方も含め多くの方に観て欲しかったからです。

本作品は歌もダンスもない、(実はダンスはあるのですが、いきなり踊り出すボリウッドダンスではなく、作品中に芸術表現として出てくるコンテンポラリーダンスなので、いつもやつではないです。) これまでの作品に比べたらインド映画っぽくないインド映画です。主人公がアメリカ人というのも異色、時間軸が少し複雑なのも、わかりやすさがウリのインド映画とは一線を画するところかもしれません。

深いテーマを重く作り上げていますが、救いのない話ではないと思います。



【本作品の背景】
日本人女性が一人でインドを旅する、、、危険そうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ある程度のことを守れば、全然だいじょうぶです。ある程度というのは、まず日本とは違うということを理解して、現地の文化を尊重することは、日本とは安全面で違うことを理解した上で行動するなどです。このことはインドに限ったことではなく、例えば、暗くなってからの移動は行わない、もしくは、何時くらいまでならだいじょうぶか、どの地域ならだいじょうぶか泊まっている宿などの現地の人に聞いて行動するというのは、どの国へ行ってもだいたいやらなければならないことですが。

インドの伝統的衣装サリーはおへそ周りは地肌を見せているので、肌の露出はいいのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ショートパンツで足を全体的に見せたり、肩や鎖骨辺りを出すのはダメです。時期と場所によっては、とても暑いのでノースリーブを着たくなるのですが、場所によっては「はしたない格好=誘っている」と取られても仕方ありません。

私はインドを数ヶ月旅して命の危険には晒されたことはありませんが、いろいろと気をつけていても、多少のセクハラ行為は受けました。バイクに乗っている人から通りすがりに胸を触られる、というセクハラは、多くの外国人女性のインド旅行者が経験していることではないでしょうか。大した被害ではないと思われるかもしれませんが、知らない人に体を触られ、その人に怒ることもできない悔しさ、私が甘かったのではと思う不甲斐なさ、楽しかった気分も損なわれる悲しさ。

都市部ではだいぶ変わって着たようですが、基本婚前交渉が良しとされていないインドでは、結婚前の男性の性的欲求のはけ口は(すごいインドの闇だと思いますが)あるにはあります。インドの女性の胸を通りすがりに触るのは、知り合いとつながる可能性や、要人の娘さんだったりするリスクを考えるとやれないことでも、インドに縁もない外国人女性だと気軽にできるのかもしれません。

また、外国人(とくに西洋の)女性は性的に解放されていると思われています。確かにインドとは性事情も異なりますが、だから知らない人に胸を触られていいということではありません。こういう外国人向けのセクハラは多いと思いますが、レイプとなるとインドの場合はほとんどが顔見知りなどによるものだそうです。

レイプ率だけ比べると世界の中でそんなにひどい方には見えないのですが、それは各国の被害者の立場や被害届の出しやすさ、また警察の状況によって基準が違うので、被害数や被害率だけで一概に比較はできないと思います。加害者が有力者もしくはその関係者であった場合、レイプがレイプとみなされないのはインドだけのことではなさそうですが、、、インドではカーストの問題もあります。(カーストの話になると長くなるので、5作目の【背景】で書きたいと思います。)

インドでは、都市部以外では男女の差がまだ激しくあります。被害にあった女性が被害を申し出ないこともきっと多いでしょうし、申し出ると逆に家族がそのこと(レイプされた娘ということ)を恥じなければならないようなところもあると思います。被害がばれることを恐れて、被害者を殺してしまうケースも少なくないと思います。

日本でも大々的に報道された2012年、デリーのバスで数人にレイプされひどい暴力を受けて、のちに死亡した事件など、覚えている方もいると思いますが、加害者達は今年死刑されましたが、これはとてもとても稀なケースだそうで、普通は死刑までなることはないそうです。

インドのレイプ犯罪の罪深さ、本作はその問題をアメリカ人女性とインド人女性の目で追いかけていく作品です。

【ストーリー】(オフィシャルページより)
秘められた目的を持ちインドを訪れた米国人女性が、バンガロールで危険を冒して拳銃を入手する。そこからマイソール、クールグ、マンガロールと、一見ただの観光旅行にみえるその行程は、危険な使命を帯びた旅だった。