心の傷を癒すということ 劇場版
G
日本
安達もじり
柄本佑 、尾野真千子、濱田岳、森山直太朗
オフィシャルサイト
映画「心の傷を癒すということ」製作委員会

心の傷を癒すということ 劇場版

今から25年前、大地震に襲われた神戸に「被災者の心のケア」のパイオニアとなったひとりの若き精神科医がいた。多くの被災者の「心」に寄り添う壮絶な日々と彼を懸命に支えた家族との「絆」を描く感動のヒューマンドラマが誕生した。 阪神・淡路大震災発生時、自ら被災しながらも、他の被災者の心のケアに奔走した若き精神科医・安克昌。手探りながらも多くの被災者の声に耳を傾け、心の痛みをともに感じ、寄り添い続けた日々。震災後の心のケアの実践に道筋をつけ、日本におけるPTSD(心的外傷後ストレス障害)研究の先駆者となった。



本作は、在日韓国人として生まれ、志半ばでこの世を去った精神科医・安の遺族関係者への取材をもとにしたオリジナルストーリーだ。2020年1月にNHKで放送され、多くの感動を呼んだ話題作(4話)が劇場版として再編集されて、全国劇場公開が決定! テレビドラマでは放送文化基金賞(番組部門)・最優秀賞を、主演を務める柄本佑が同賞・演技賞、ギャラクシー賞(テレビ部門)の2020年2月度月間賞などを受賞している。安自身も、臨床報告としてまとめた書籍「心の傷を癒すということ〜神戸…365日〜」でサントリー学芸賞を受賞。険しい道をともに歩んだ妻との「夫婦の絆」、彼が寄り添い続けた人々との「心の絆」が描かれる――。



在日韓国人として大阪に生まれ育ち、自分が何者なのか悩んでいた青春期に精神科医の永野良夫(近藤正臣)の著書に感銘を受けた安和隆(柄本佑)は、永野のいる医学部に進み、精神科医への道を歩む。ある日、映画館で出会った女性・終子(尾野真千子)と恋に落ち、結婚。温かい家庭を持った和隆は、全国から訪れる患者たちにも温かな眼差しで寄り添い、34歳で医局長となる。 1995年1月。大地震が起こり、和隆が勤める神戸の大学病院は患者で溢れ返る。精神科医としてできることを探し、避難所で被災者の声を聞こうとするも、なかなか受け入れてもらえない。暴言や泣き声が絶えない避難所、地震ごっこで遊ぶ子供たち……。和隆と離れて暮らしていた終子もまた、他人の心ない言葉にストレスを抱えていた。

人は傷つきやすい。被災者たちと向き合い、精神医療の大切さを改めて実感した和隆は、新聞記者の谷村英人(趙珉和)からの依頼のもと、精神科医としてのエッセイを連載し、それを1 冊の本にまとめた。そんな中、和隆にがんが見つかる。がん治療を受けながらも、医師として診療を続けようとする。和隆がたどり着いた、本当の「心のケア」とは―― 。