ベル・エポックでもう一度
La Belle Epoque
R15+
フランス・ベルギー合作
ニコラ・ブドス
ダニエル・オートゥイユ、ギョーム・カネ、ドリア・ティリエ、ファニー・アルダン
オフィシャルサイト
)2019-LES FILMS DU KIOSQUE-PATHE FILMS-ORANGE STUDIO-FRANCE 2 CINEMA-HUGAR PROD-FILS-UMEDIA


ベル・エポックでもう一度

「ベルエポック」というと、私はロートレックやオスカー・ワイルドが活躍した19世紀末から20世紀初頭のパリを思い浮かべるのですが、本作はその頃よりもちょっと古そうな時代の衣装を着た人たちの華やかなパーティで始まります。何も知らずに観ると、そこからの流れは想像つかない展開で、びっくり! そこからおとぎ話のようだけど現実的なストーリーにグッと惹き込まれます。



ここのところ、シニア世代が主人公の作品が続いた気がしますが、本作はその中でもちょっと趣向が違っていて、いろいろとおもしろい上に、ちょこちょこと小さな驚きと笑いと心温まるエピソードを散りばめられていて、シニア世代だけに限らず共感できます。

フランス映画好きにはもちろんですが、フランス映画が苦手な人でもきっと観ていただけるわかりやすさに、フランスならではのオシャレさ。音楽も洋服も文化も最高で、ラブ&ピースな時代の70年代のファッション、好きすぎる(じゅるっ)。



ノスタルジー溢れる70年代と対比するように、テスラやVRなどの最新テクノロジーも出てきます。「昔」を懐かしがる男と、昔を振り返らず最先端の「今」を生きる女の話でもあるわけで、どちらがいいとかではなく、それは「違い」でしかないのです。

タイトルでもありカフェの名前でもある「ベルエポック」は直訳は「良い時代」。その人にとっての「ベル・エポック(良き時代)」をもう一度、そしてそれが「ベルエポックでもう一度」なのかとタイトルに納得。(←観たら意味がわかります)



サービスを提供する会社の「時の旅人社」っていう名前、とても素敵じゃないですか? こんなサービスあったらおもしろいですよね。ちょっぴり不思議な、そしてとっても素敵でオシャレなフランス映画『ベル・エポックでもう一度』、ぜひ劇場にてご覧ください。ちなみに、なぜR15かというと、ラブ&ピースな時代のシーンが、ラブが溢れすぎているのと、ピースでぐるぐるになっているからです。