すべてが変わった日
Let Him Go
PG12
アメリカ
トーマス・ベズーチャ
ダイアン・レイン、ケビン・コスナー、レスリー・マンビル、ケイリー・カーター
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すべてが変わった日

1963年、モンタナ州の牧場。事故で息子を失った元保安官のジョージと妻のマーガレット 。3年後、再婚した義理の娘と幼い孫が暴力を受けていることを知る。ジョージとマーガレットはふたりを取り戻すべく、車に乗り込み救出の旅に出る。義理の娘の再婚相手の実家へと、ノースダコタ州の美しい景色のなかを進んでいくふたり。が、その先に待っていたのは支配的な女家長がすべてを取り仕切る異様な一家だった……。



これまでも共演経験のあるダイアン・レイン、ケビン・コスナーというハリウッドを代表する円熟味あふれるスターが顔を合わせ、西部劇の香りを纏わせた危険すぎるサイコスリラーが届いた。愛する孫を奪還するという決意を胸に、何があっても諦めることなく、常識が欠如した一家に果敢に立ち向かっていく妻。どこか達観していて寡黙だが、いざというときには命を賭けて家族を守ろうとする夫。カウボーイブーツを履いたダイアン・レインとカウボーイハットを被ったケビン・コスナーが、正反対の性格でありながら長年連れ添ってきた夫婦だけが醸し出せる空気感を、繊細に表現している。

暴力と賄賂によって、家族だけではなく街を支配している女家長、ブランチ・ウィーボーイを演じるのは、『ファントム・スレッド』のレスリー・マンヴィル。ジョージとマーガレットが対峙する敵を、圧倒的な存在感で演じ切った。そのほかにも、『プライベート・ライフ』のケイリー・カーター、『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』のウィル・ブリテン、『トワイライト』シリーズのブーブー・スチュワート、『ボーダーライン』のジェフリー・ドノヴァンなど実力派キャストが揃った。



ラリー・ワトソンの小説『LET HIM GO』を自ら脚本も手がけて映画化したのは、『幸せのポートレート』などで知られるトーマス・ベズーチャ監督。スリラーのなかに結婚生活や家族愛といったテーマを織り込み、ジャンルを融合した作品を完成させた。

決して揺らがない家族の絆、愛ゆえに時に独善的な選択をしてしまう強烈な女たちの対決。そして自己犠牲や代償と教訓へと踏み込んでいく物語は、一体どこへと向かっていくのかーー。美しい風景のなかで車を走らせるロードムービーのような趣から一転、ウィーボーイ家の屋敷に到着してからの緊張感あふれる晩餐、あまりにも衝撃的なラストまで、一瞬たりとも目を離すことができない極上のサイコスリラーが誕生した。



<ストーリー> 1963年、モンタナ州の牧場。元保安官のジョージ・ブラックリッジ(ケビン・コスナー)は、妻のマーガレット(ダイアン・レイン)、息子のジェームズ(ライアン・ブルース)、その妻のローナ(ケイリー・カーター)、生まれたばかりの孫のジミーと幸せに暮らしていた。しかしある日、ジェームズが落馬して首の骨を折り、この世を去るという悲劇に見舞われてしまう。

3年後、ローナはドニー・ウィーボーイ(ウィル・ブリテン)という若者と再婚。マーガレットはスーパーの駐車場で、ジミーがアイスクリームを落としてしまったことに苛立ったドニーがローナの頰を叩いているのを目撃してショックを受ける。心配したマーガレットはケーキを焼いてローナたちが住む家を訪ねるが、3人はすでに引っ越していた。胸騒ぎを感じたマーガレットは、ノースダコタ州にあるドニーの実家に向かったというローナとジミーを取り戻すことを決意する。反対していたジョージだが妻を説得することができず、ともに車に乗り込み救出の旅に出るのだった。

マーガレットが密かに銃を忍び込ませた車に乗り込み、ノースダコタ州に向かって美しい景色のなかを進んでいくふたり。旅の途中では孤独なネイティブアメリカンの青年、ピーター(ブーブー・スチュワート)との思いがけない交流もあった。街の保安官事務所や馬具店でウィーボーイ家についての情報を得て、ついにマーガレットとジョージは、一家の用心棒的な存在であるビル・ウィーボーイ(ジェフリー・ドノヴァン)と出会う。

ふたりはビルの案内でローナとジェームズがいるという屋敷へと向かうが、そこに暮らすのは女家長、ブランチ・ウィーボーイ(レスリー・マンヴィル)が暴力と支配欲ですべてを仕切る、異様な一家であることが明らかになる。常識が通用しない一家を相手に、マーガレットとジョージは義理の娘と孫を取り戻そうとするが……。