有り、触れた、未来
G
日本
山本透
桜庭ななみ、碧山さえ、鶴丸愛莉、松浦慎一郎
オフィシャルサイト
UNCHAIN10+1

有り、触れた、未来

時代の分岐点 今だからこそ、届けたい物語

コロナ以降日本人の自殺者数は若年層(特に中高生)・女性を筆頭に急激に上昇しています。 そして、人々のコミュニケーションは大きな変化を余儀なくされ、遠く・薄くなりつつあります。

映画や演劇、音楽など芸術全般に関わる人々の創作活動も同様で、あらゆる表現の場が制限され、相手の顔が見えない(もしくはリモート画面上の)コミュニケーションに違和感を抱きつつ、模索を繰り返しながら、ここまで来ました。



しかし、決して忘れてはいけない、言葉を届けたい。 ​

「人間は支え合い、繋がって生きていく」



​ 本企画には、 原案である書籍「生かされて生きる-震災を語り継ぐ-」から読み取れるように“東日本大震災”が大きなキーワードの一つとなっています。 ​

人々の営みの中にある「身近な生と死」。 誰にでも起こりうる、「出会いと別れ」、そして「誕生」。 「生きていくことの難しさと向き合い、繋がって、支え合う人々の姿」 時代に色褪せない物語、心を振るわせる力強い言葉で、人々の記憶に残る映画をスクリーンに届けます。



<ストーリー>

彼氏を事故で失った、元バンドマンの女性(桜庭ななみ)。30歳を過ぎても、ボクシングを続けるプロボクサー(松浦慎一郎)とその妻(金澤美穂)。1分1秒でも長く生き、娘の結婚式へ出席したい、末期癌と闘う女性(仙道敦子)。将来に不安を感じながら「魂の物語」を演じる若い舞台俳優たち。そして、自然災害で家族を亡くし、自殺願望を抱く中学生の少女(碧山さえ)。妻と息子を亡くし少女の父親(北村有起哉)も生きる希望をなくしていたが、傷ついた娘のために、再び生きることに立ち向かいだす。そんな二人を懸命に支える年老いた祖母(手塚理美)、優しい親友(鶴丸愛莉)と担任教師(宮澤佑)。たくさんの人々の想いを受けて、少女の心は、少しずつ変化し始めるー。 ​

全ての登場人物が抱えている問題は、角度は違っても全て「命」と向き合った物語。いくつもの物語が、複雑に折り重なり、それぞれの人生が交錯する。「支え合い、分かち合い、何度でも立ち上がる」それは、「ありふれた物語」であると同時に「有り、触れられないモノ」の哀しさと「有り、触れられるモノ」の尊さを教える。