ソイレント・グリーン
Soylent Green
G
アメリカ
リチャード・フライシャー
チャールトン・ヘストン、リー・テイラー・ヤング、エドワード・G・ロビンソン、ジョセフ・コットン
オフィシャルサイト
2024 WBEI.


ソイレント・グリーン

この世界は超限界を迎えている!50年前に描かれた恐るべき未来予想図に生きる我々は本当の地球の姿を知っているのか?



毎週火曜日、政府が配給する新食材、ソイレント・グリーン。タイトルの「ソイレント」はSOY(大豆)とLENTIL(レンズ豆)の合成語だが、この不思議な食材に隠されたショッキングな秘密を巡り、スリルとアクションに満ちた緊迫の物語が展開する。

主演は往年のハリウッドのトップスター、チャールトン・ヘストン。かつて、スペクタクル史劇の『十戒』(56)や『ベン・ハー』(59)で民衆を導く英雄に扮した彼も、SF名作『猿の惑星』(68)で猿に屈する宇宙飛行士役を経て、本作では巨大な陰謀と傷だらけで苦闘する主人公に挑戦。年代の”リアル”を感じさせる熱演を披露する。



監督は犯罪劇からサスペンス、ホラーにコメディまで幅広いジャンルで活躍した娯楽名匠リチャード・フライシャー。特に視覚効果を駆使したSF大作はその独壇場。スリリングな見せ場の数々に辣腕を振るう。

原作はアメリカのSF作家ハリイ・ハリスンの問題小説「人間がいっぱい」。但し、本作はSF=夢溢れる「サイエンス・フィクション」ではなく、暗い予感を突きつける「サイエンス・ファクト」。この原作を踏まえつつ、映画版はオリジナル要素を自由に加えて脚色。



上級国民の住居を装飾する美しき人間家具“ファーニチャー”や、知識・情報をインプットした“ブック"と呼ばれる知恵者たち(インターネットがなければ、彼らもリアルな存在だろう)、なかでも大自然のパノラマ映像とベートーヴェンの交響曲「田園」の響きに包まれて迎える“人生の臨終”は、一度はスクリーンで体験したい悪夢の瞬間だ。

日本初公開から半世紀。あの頃、劇場の暗闇を震撼させたクライマックスの「叫び」が今、更なる衝撃と脅威をもって甦る。SF映画の古典が描いた戦慄の未来予想図に、あなたは何を思うだろう―。