カセットテープ・ダイアリーズ
Blinded by the Light
G
イギリス
グリンダ・チャーダ
ビベイク・カルラ、クルビンダー・ギール、ミーラ・ガナトラ、ネル・ウィリアムズ
オフィシャルサイト
2019 Warner Bros. Entertainment Inc.


カセットテープ・ダイアリーズ

1987年。あの時、英国の田舎町で暮らすパキスタン移民の平凡な少年の人生を変えたのは、《ボス》ことブルース・スプリングスティーンの音楽だった――!

2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、観客と評論家から大絶賛された珠玉の青春音楽映画がイギリスからやってくる。この映画で大フィーチャーされるのは、意外にも!?――米国を代表するシンガーソングライター、ブルース・スプリングスティーン。常に民衆の心に寄り添い、社会の矛盾や軋みの中で生きていく等身大の人間の姿を詩情あふれる言葉でパワフルに歌い続けてきた彼は、熱烈なファンたちから《ボス》と敬愛をこめて呼ばれる。



本作は1987年のイギリスを舞台に、パキスタン移民の少年が、ブルース・スプリングスティーンのロック音楽に影響を受けながら成長していく姿を描く。友情、恋愛、そして将来の夢へと、一生懸命前に進もうとするティーンの心情を爽やかに活写した青春音楽ドラマ。原題『Blinded by the Light』は、ブルース・スプリングスティーンが1973年に発表したデビューアルバム「アズベリー・パークからの挨拶」の冒頭を飾る名曲(邦題「光で目もくらみ」)から取られたものだ。

主人公は地方の町ルートンで暮らすパキスタン系の高校生ジャベド。音楽と詩を書くのが好きな彼は、日々の生活の中で鬱屈と焦燥を抱えている。閉鎖的な町の中で受ける人種差別や、保守的な父親との確執など、彼の悩みは尽きない。だがそんなある日、モヤモヤをすべてぶっ飛ばしてくれる、ブルース・スプリングスティーンの音楽と衝撃的に出会う――。



ロンドンで生まれ育ったピーター・バラカンさんによる「本作を楽しむポイン」

主人公のジャベドが、時代的にも文化的にも違うブルースの音楽がきっかけになって、自分のアイデンティティーを掴んでというストーリーは、すべての人を勇気づけるものだと思います。日本でも自分のアイデンティティーに悩む若者は多いでしょう。ブルース・スプリングスティーンという普段聞かない音楽にのせた30年も前の話ですが、若い人が観たら何か得るものがあるはずです。また、ブルースの歌詞が画面に次から次へと出てきて、斬新に思えました。そこも意識して観てもらうと更に楽しめる映画になると思います。