墓泥棒と失われた女神
La chimera
G
スクリーン1
16:00 - 18:15
上映終了日:9/12
イタリア・フランス・スイス合作
アリーチェ・ロルヴァケル
ジョシュ・オコナー、イザベラ・ロッセリーニ、アルバ・ロルヴァケル、カロル・ドゥアルテ
オフィシャルサイト
2023 tempesta srl, Ad Vitam Production, Amka Films Productions, Arte France Cinema


墓泥棒と失われた女神

スコセッシ、ポン・ジュノ、グレタ・ガーウィグら世界中の映画人が惚れ込んだアリーチェ・ロルヴァケル監督(『幸福なラザロ』)最新作



ギリシャ神話の悲劇のラブストーリーをモチーフにした 《幻想キメラ》を追い求める墓泥棒たちの数奇な物語

80年代、イタリア・トスカーナ地方の田舎町。忘れられない恋人の影を追う、考古学愛好家のアーサー。 彼は紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をなぜか発見できる特殊能力を持っている。墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋葬品を売りさばいては日銭を稼ぐ日々。ある日、稀少な価値を持つ美しい女神像を発見したことで、闇のアート市場をも巻き込んだ騒動に発展していく…。



夢、富、忘れられない愛する人――これは人の果てなき探求を描く物語。最愛の人の影を追うアーサーの姿は、亡くなった妻を生き返らせるために 冥界に赴いたギリシャ神話「オルフェウスとエウリュディケ」の悲劇のラブストーリーを想起させる。 今作はロルヴァケル監督作品のなかでも最も切なくロマンチックな物語だ。

生と死、空想と現実の境目を自由自在に飛翔するマジック・リアリズム。 まるで美しいトスカーナの迷宮に踏み込んでいくかのような、めくるめく幻想譚を堪能あれ。 そして、愛の幻想を彷徨う男が冒険の果てに見つけたもの。 魂の自由を賛美する恍惚のラスト、あなたもきっと心を奪われるに違いない。



アーサーを演じるのは、新世代の英国若手俳優を代表するひとりとしていま間違いなく名前が挙がるジョシュ・オコナー。 『ゴッズ・オウン・カントリー』やチャールズ皇太子に扮したドラマ「ザ・クラウン」シリーズで高く評価され、 『チャレンジャーズ』ではゼンデイヤ演じる主人公らと三角関係になる役柄を演じ話題沸騰。 『幸福なラザロ』を観て感銘を受けたオコナーがロルヴァケル監督作品への出演を熱望し手紙を送ったことが本作の主演を務めるきっかけに。

アーサーの恋人の母フローラを演じるのは、映画界の至宝ロベルト・ロッセリーニ監督の娘であり、 『ブルーベルベット』で知られるイザベラ・ロッセリーニ。また、監督の実姉であり、常連俳優のアルバ・ロルヴァケルがスパルタコ役で出演。

撮影を務めるのは、これまでにも数多くのロルヴァケル監督作品を手がけてきたエレーヌ・ルヴァール。 35mm、16mm、スーパー16mmと複数のフィルムを交互に使い分けて撮影し、 リアリズムとファンタジーの境目を鮮やかに映し出している。